実施企業
KYB株式会社
技術提供企業
アマゾン ウェブ サービス ジャパン合同会社(AWS)、伊藤忠テクノソリューションズ株式会社(CTC)
目的
工場設備の予知保全システムを構築し、保全業務の効率化とデータ活用による製造プロセスの改善を実現する。
概要
ショックアブソーバーなどの油圧機器メーカーKYBは、工場設備の予知保全システムをAWS上に構築。IoTセンサーと機械学習を組み合わせたシステムにより、効率的な設備保全と製造データの活用を実現。
背景や課題
数千台規模の生産設備を抱える工場での保全担当者の負荷軽減が必要となっていた。AI/ML、IoTなどのデジタル技術活用ニーズが高まる中、社内データを一元管理する仕組みの構築が求められていた。
実施内容
2017年から予知保全システムの実証実験を開始し、2019年から本格的な開発に着手。AWS IoT Greengrass、AWS IoT Core、Amazon SageMakerなどを活用し、エッジでの短期故障判定とクラウドでの長期故障判定を組み合わせたシステムを構築。その後、汎用的なモデルの自動学習パイプラインを追加し、AWS LambdaやAWS Step Functionsによる処理の効率化を実現。
結果
オンプレミス環境と比較して導入・運用コストを97%削減し、耐障害性とスケーラビリティも向上。研究用サーバーの迅速な提供など、柔軟なリソース活用も可能に。AI人材育成プログラムも開始し、スマート道路モニタリングシステムなど新規事業開発にも活用。今後は主力製品の開発プロセスへの展開も計画している。