実施企業
INVITE(ドイツのデジタルプラントショーケースセンター)
技術提供企業
シーメンス株式会社
目的
最新のプロセス制御システムとモジュール型製造技術の実証・展示
概要
INVITEは、シーメンスの新しいプロセス制御システム「SIMATIC PCS neo」とモジュールタイプパッケージ(MTP)技術を組み合わせたデジタルプラントを構築し、次世代の製造システムの実証を行っている。
背景や課題
製造業のデジタル化が進む中、プロセス産業における柔軟な生産システムの実現が求められていた。従来のプロセス制御システムでは、モジュール化や迅速な統合が困難で、システムの導入や変更に多くの時間とコストがかかっていた。また、複数のベンダーの機器を統合する際の互換性の確保も課題となっていた。
実施内容
5つの製造モジュール(添加モジュール3基、混合/加熱モジュール1基、蓄積/撹拌モジュール1基)からなるデジタルプラントを構築。SIMATIC PCS neoをベースに、Webベースの完全なHTML5システムを実装。さらに、シーメンスとフエスト社のMTP対応モジュールを統合し、マルチベンダー環境での相互運用性を実証。OPC UA通信プロトコルを活用し、プロセスオーケストレーションレイヤー(POL)による統合制御を実現。
結果
モジュールやパッケージユニットの試運転時間を10分以内に短縮し、「プラグ&プロデュース」の概念を実証。Webベースのアーキテクチャにより、複数ユーザーによる同時作業が可能となり、エンジニアリング効率が向上。異なるベンダーのMTPモジュールをシームレスに統合できることを実証し、業界標準としての可能性を示した。さらに、NAMUR Open Architecture(NOA)の採用により、クラウドアプリケーションとの連携も実現している。