実施企業
株式会社ケーテー製作所
技術提供企業
シーメンス株式会社
目的
医薬品製造現場におけるデータインテグリティ要求への対応と充填ライン設備のデジタル化の推進
概要
医薬品・化粧品・食品分野の充填ライン設備を提供するケーテー製作所は、シーメンスのHMIシステムとWinCC Auditを採用し、データインテグリティへの完全対応と設計効率化を実現。グローバル展開を見据えたデジタル化を推進しています。
背景や課題
医薬品製造業界では監査対応が必須であり、データの改ざんや破損からの保護が重要課題でした。また、個別受注生産方式による機械のカスタマイズに対応するため、設計全体の効率化も必要でした。既存システムではデータインテグリティへの完全対応が困難であり、新たなシステム構成の検討が必要となっていました。
実施内容
シーメンス製HMIとそのオプションであるWinCC Auditを導入し、データインテグリティへの完全対応を実現。統合開発環境でプログラムとHMIの設計を行い、ファンクションブロックを活用することで機械構成の変更にも柔軟に対応できる設計を実現しました。HMIの標準機能として、アラーム表示、レシピ選択、グラフ表示機能を実装し、さらにビデオ表示機能や製造記録の印刷・PDF出力機能も導入。シーメンスをデジタル化推進のパートナーとして位置づけ、最適なデジタル化技術の採用を進めています。
結果
医薬品製造における高セキュリティ要件に対応し、お客様に安心して製品を製造いただける環境を実現。設計ミスによるロスやエンジニアリング時間の削減に成功し、設計全体の効率化を達成しました。デジタル化技術の導入により、国内外市場での競争力強化を実現。今後は、シーメンスとの協力体制をさらに強化し、グローバル展開を見据えた取り組みを進めていく予定です。