以下がマークダウン形式での出力です:
実施企業
株式会社リコー
技術提供企業
アマゾン ウェブ サービス(AWS)
目的
GPT-3相当の独自業務特化型AI開発による、デジタルサービス事業の強化
概要
リコーは、自社の業務に特化したGPT-3レベルの大規模言語モデル(LLM)を開発。AWSの支援のもと、わずか3ヶ月で日本語に強い独自AIモデルの構築に成功し、業務効率化とカスタマーサービスの向上を実現しました。
背景や課題
リコーは2020年にOAメーカーからデジタルサービス企業への転換を宣言し、2025年度までにデジタルサービスの売上比率60%超を目標に掲げています。同社は1990年代からAI開発を開始し、2015年には深層学習系AIの開発、2020年にはBERTモデルを活用した「仕事のAI」を展開してきました。しかし、より高度な言語処理能力を実現するため、GPT-3相当の大規模言語モデルの開発が必要となりました。特に、複合機事業などの専門用語を正確に理解できる、業務特化型の生成系AIの実現が課題でした。
実施内容
リコーはAWSのプラットフォームを活用し、大規模なGPU利用環境を整備しました。具体的には、Amazon EC2 P4dインスタンスの上限緩和を申請し、Amazon SageMakerによる分散学習環境を構築。データ処理の効率化のため、Amazon FSx for Lustreを活用してデータ転送の課題を解決しました。また、AWS ML Solutions Labのエキスパートによる実装レベルでのサポートを受け、社内のAIエンジニアリング技術の向上も実現。開発したAIモデルを基に、「ベクトル検索」と「カスタムGPT」という二つのサービスの開発を進め、技術情報の検索や保守作業の効率化、さらにはデジタルヒューマンによる顧客対応など、様々な用途での活用を検討しています。
結果
2022年10月から3ヶ月という短期間で、日本語に特化した高性能な独自AIモデルの開発に成功しました。この成果により、技術情報の検索や保守作業の自動化、顧客対応の効率化など、様々な業務での活用が可能となりました。現在は、RLHFやプロンプトエンジニアリングの開発リソース拡大、次世代GPTモデルの開発など、さらなる進化を目指しています。また、AWSのLLM開発支援プログラムにも参加し、日本におけるLLM技術の発展にも貢献していく方針です。