実施企業
東海理研株式会社
技術提供企業
アマゾン ウェブ サービス ジャパン合同会社(AWS)
目的
従来型の入退室管理システムの課題を解決し、クラウドベースの顔認証プラットフォームを構築して新たなビジネスモデルを確立する。
概要
物理セキュリティ製品メーカーの東海理研は、オンプレミス型の入退室管理システムをクラウドサービス化。Amazon Rekognitionを活用した顔認証システムを開発し、スマートフォンでの事前登録から入退室までをシームレスに実現。
背景や課題
従来のオンプレミス型システムでは、設置環境ごとの個別構築が必要で、保守管理の負荷や拡張性に課題があった。また、宿泊施設などでの鍵管理の人的コスト削減や利便性向上のニーズに対応する必要があった。
実施内容
2018年からAWSの活用を検討し、社内エンジニアの教育からスタート。Amazon Rekognitionを中心に、Amazon EC2、Amazon RDS、Amazon S3などを活用してクラウドプラットフォームを構築。6か月という短期間で開発を完了し、2020年7月に三重県の宿泊施設に導入。認証速度の最適化や外部環境での認識精度向上など、実用面での改善も実現。
結果
オンプレミスと同等の認証速度を実現しつつ、保守管理の負担軽減と柔軟な拡張性を確保。個別納入型からサービス提供型のビジネスモデルへの転換に成功。今後は検温機能の追加や運転免許証との連携による身元確認、車両ナンバー識別など、新たな付加価値サービスの開発を計画。データ分析による利用者属性分析や導線分析など、さらなるサービス展開も視野に入れている。