実施企業
Rosendahl Nextrom社(オーストリア)
技術提供企業
シーメンス株式会社
目的
異なるメーカーの装置間の接続を標準化し、試運転期間の短縮とデータ分析の効率化を実現するOPC UA通信システムの導入
概要
バッテリー、ケーブル、光ファイバー産業向け機械のグローバルリーダーであるRosendahl Nextrom社は、シーメンスのOPC UA技術を採用し、装置間の接続を標準化。試運転時間を30%短縮し、インターフェース作成効率を20%向上させることに成功。
背景や課題
自社製品を顧客の既存システムに統合する際、異なるメーカー機器とのインターフェース構築やM2M(マシンツーマシン)通信の確保が必要とされていた。さらに、システム全体の管理やデータ生成・評価プロセスの確立も求められ、これらの課題を迅速かつエラーなく解決することが必要とされていた。
実施内容
制御レベルからIndustrial Edge、クラウドまでのオープンインターフェースを実現するため、OPC UAを導入。TIA Opennessによる自動インターフェース確立機能を実装し、PROFINETインフラを経由した安全な通信を確保。従来の2倍のデータ量を生成可能なシステムを構築し、データではなく情報として伝送する仕組みを確立した。さらに、Global Discovery Server(GDS)による安全な垂直データ転送を実現し、システム全体の効率化を図った。
結果
試運転時間の30%短縮とインターフェース作成効率の20%向上を実現。機器間の接続を数回のクリックで設定可能となり、データ分析能力が2倍に向上した。また、変換時のエラー防止とアラーム&コンディション機能による標準化されたエラーメッセージの直接確認が可能となった。Global Discovery Serverの導入により100%の可用性を達成し、予兆保全やプロセス改善への活用が可能となり、将来的な拡張性も確保した。