実施企業
株式会社ヒラノテクシード
技術提供企業
シーメンス株式会社
目的
バッテリー製造装置の標準化とデジタル化の推進による競争力強化
概要
世界トップクラスのコーティング・ラミネーティング装置メーカーであるヒラノテクシードとシーメンスは、バッテリー製造装置のデジタルトランスフォーメーション推進において協業することで合意。シーメンスの包括的なデジタルソリューションを活用し、製造装置の標準化と高度化を目指します。
背景や課題
ヒラノテクシードは「長期ビジョン2030」において”ロール to ロール”技術で世界に貢献することを掲げており、次世代電池を含むバッテリー製造装置分野でのグローバルリーダーを目指しています。そのためには、市場投入スピードの向上と顧客要求への柔軟な対応を両立する装置の標準化が不可欠でした。また、多様化する顧客要求や設計変更に迅速に対応できる体制の構築も課題となっていました。
実施内容
両社は、バッテリー向け塗工機の標準化に共同で取り組んでいます。シーメンスは、シミュレーションやTIA(Totally Integrated Automation)を含む包括的なデジタルエンタープライズソリューションを提供し、海外の大規模工場構築で培った経験と知識を活かしてヒラノテクシードをサポートしています。また、デジタルツインの構築を支援し、バーチャルコミッショニング技術を活用して商談段階から顧客要求を高度に評価できる体制を整備。製造データを製品設計にフィードバックする仕組みを確立し、製造装置の継続的な最適化を推進しています。
結果
シーメンスのコンセプトや豊富なハードウェア、ソフトウェアソリューションにより、装置の標準化が容易になり、ヒラノテクシードの収益性向上に貢献しています。また、デジタルツインの活用により、顧客の要求仕様や設計変更への迅速な対応が可能となり、量産体制の早期確立をサポートしています。両社は今後も協業を進め、急成長する国内外のバッテリー業界のDX推進に向けて、製造装置の競争力向上に取り組んでいきます。