実施企業
株式会社今野製作所
技術提供企業
不明
目的
業務プロセス全体の可視化とデジタル化による効率向上を実現
概要
製品設計から生産までの業務プロセスを体系的に整理し、デジタルツールを活用した業務改善を実施。社内の各組織における業務フローを標準化し、生産性向上を図る取り組みを展開。
背景や課題
事業のスタイルがオーダーメイド型に移行し、顧客ごとの付加価値化への対応が必要となっていた。一方で、事業規模が小さいにも関わらず、多様な生産形態(受注生産、見込み生産など)が混在したまま生産を行っており、業務プロセスの標準化が課題となっていた。さらに、業務の効率化の必要性を感じていたものの、具体的な改善方法が見出せない状況であった。
実施内容
業務プロセスの分析ツールを活用し、自社における業務プロセスの可視化を実施。これにより、各部門の業務の流れを明確化し、改善が必要な箇所を特定した。必要なシステムツールの小規模な開発を行い、業務改善に活用。社内だけでは気づかなかった課題解決のため、外部の専門家に相談し支援を受けた。また、同じような中小企業同士でサークルを作り、システムツール開発に関する情報交換を行うなど、外部との積極的な交流により知見を増やしていった。その結果、外部からの支援を受けつつ自社内の人材の強化を見極めながら進めることで、主体的な改善を行う基盤を確立することができた。
結果
従来は生産現場の職人の勘や経験だけに依存していた業務が、事業の付加価値化に向けて製品設計・生産管理への引き継ぎがスムーズに実現できるようになった。設計業務と調達業務の間、在庫管理やエンジニアリングと販売管理の間など、部署間での人手でのデータ転記するプロセスがあることが分かり、必要に応じて自動連携する仕組みについても検討を開始。自社の生産形態を含めた整理を行って、生産計画の作成に合わせて既存業務の位置づけを変更するなど、従来意識できていなかったビジネスの取り込みも可能となった。