実施企業
三菱電機株式会社
技術提供企業
三菱電機株式会社（自社開発）
目的
工場全体のIoT化とデジタル技術活用による生産性向上とシステム連携の実現
概要
e-F@ctoryは工場内で生産情報とIT情報を統合的に扱い、工場設備のIoT化や遠隔監視など、次世代のものづくりを実現するプラットフォーム。エッジコンピューティングとデータ分析によって、リアルタイムな生産管理と改善を可能にしている。
背景や課題
自社の主力製品の一つである工場現場の自動化のための機器（FA機器）であり、各種諸条件が異なることで工場内に蓄積しているデータの価値を抽出し、コストの削減と利益創出につなげるかが課題でした。また、ネットワーク技術の発展により、機器同士の接続が可能なインフラが整ってきたことで、それらを活用した新たな価値創造が求められていました。
実施内容
FA・IT統合ソリューションとして、以下の機能を段階的に実装しました：1）工場設備や作業者からリアルタイムデータを収集・分析する機能、2）エッジコンピューティング技術による生産情報の即時分析と活用、3）機器用ドライブ製品・生産設備と大量データの遠隔監視。さらに、e-F@ctoryをグローバルに展開するために、海外のIoTパートナーとの提携も積極的に進め、ソリューションとして体系化しました。開発されたシステムは、生産現場の「見える化」「分析」「診える化（改善）」の4段階でPDCAを回せる仕組みとなっています。
結果
IoTプラットフォームと実践的な生産システムの統合により、工場の生産性が大幅に向上しました。特に名古屋製作所でのIoT化の取り組みでは、作業者の動線分析や自動化プロセスの最適化を実現。また、「e-F@ctory Alliance」としてパートナー企業とのエコシステムを構築し、グローバルな展開も進んでいます。さらに、FA機器からコンピューティングまでを一貫して提供できるシステムとして確立され、国内外で高い評価を得ています。
